竹鼻線DeepPoint

岐阜へ出るのに“向かない”?週末の謎列車を追え!

 最大使命は羽島と岐阜・名古屋をつなぐこと。もはやそうなりつつある竹鼻線は、笠松駅の構造から、岐阜方面と直通運転を約半数の列車で行っています。笠松止まりの列車も、名古屋本線の列車に乗り継ぐことで確実に岐阜へ向かえるような形態をとっています。

 しかし、土・休日ダイヤのある列車は、岐阜へ出るのに向かないのです。それを紹介します。

 2010年12月19日、新羽島駅。朝7時前と早いですが今から岐阜へ向かおうと思います。
 風もあり陽もあたらず体を震わせていると、ホームに列車が入線してきました。“竹鼻線モストポピュラー”の1つ、銀電です。
 7時2分、笠松行きの銀電が新羽島を出発しました。
 江吉良到着前の車内。ガラガラです。
 「始発駅を出たばかりだから当然だろ!」という声が聞こえてきそうですが、笠松到着時点でも座席に空席が目立つ乗車率。その理由は…この列車が岐阜へ出るのに向いていないから。
 羽島市役所前で対向電車待ち。
 竹鼻線の法則として、羽島市役所前で下り列車(笠松方面)がすれ違った上り列車(新羽島方面)は、その列車の後続列車ということになります。
 ここでの対向列車は新羽島7:17発の普通・岐阜ゆき(笠松から急行)に充当されます。
 銀電に揺られること20分。終点の笠松に到着しました。岐阜方面の列車を待つとしましょう。
 空港ゆきのミュースカイが通過していきます。
 笠松にミュースカイは止まりません。何てったって、主要駅とセントレアを結ぶ列車ですから。
 岐阜ゆきの特急が通過していきます。
 笠松に特急は止まりません。何てったって、笠松は「快速急行停車駅(※朝9時以降の特急・快速特急は停車します)」ですから。
 名古屋方面の豊川稲荷ゆき急行です。
 あ、はぐみん。
 名古屋方面の須ケ口ゆき普通です。
 いつになったら岐阜ゆきが来るんだ。
 その須ケ口ゆき普通からの乗り換え客を迎えた形で、1番線から竹鼻線新羽島ゆきが発車。
 岐阜ゆきは…。
 やっと来ました!岐阜ゆき普通。
 しかしアナウンスでは「この電車、岐南まで早くまいります。岐阜へお越しのお客様は次の急行をご利用ください」と。なら待ちましょう。
 名古屋方面の中部国際空港ゆき特急です。
 繰り返しますが、笠松に特急は止まりません。
 そして、ようやく岐阜ゆき急行が入線。
 あれ?竹鼻線から来てる。
 しかもこいつ、羽島市役所前ですれ違った車両では…。
 とりあえず乗り込もう。
 先ほどの笠松ゆきとは格段に違う乗車率!
 というわけで…
 新羽島7:02発の笠松ゆきが接続するのは、笠松7:37発の岐阜ゆき普通のみ。この列車は、岐南で、新羽島7:17発の岐阜ゆき普通(笠松から急行)に追い越されます。
 つまり、竹鼻線から岐阜へ向かう時は、新羽島7:02発の列車に乗っても無意味ということなのです。
 さて、新羽島を出ること約50分。
 ようやく岐阜に到着しました。

 とはいえ写真にもあったように、名古屋方面への列車に乗換えが出来ますので、無意味な列車というわけではないのですが。
 パターンダイヤが定まっていない名古屋本線に対して、早くから笠松折り返し列車を設定している竹鼻線との間で、このような現象が現れているのかもしれません。

内容更新:
ページ公開:2010年12月25日

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