竹鼻線DeepPoint

竹鼻線ダイヤの真髄 “ネットダイヤ”の仕組み

 竹鼻線のダイヤは15分ヘッドであり、朝と深夜以外はほぼ同じ時刻で運行されています。今回はそのダイヤが生まれる所以を紹介します。

「ネットダイヤ」という言葉をご存知だろうか。
 単線の区間で設定できる最大限の運行間隔をもとに作成されたダイヤのことで、かの有名なフリー百科事典サイト・ウィキペディアでは、その例として竹鼻線の名前も挙げられている。
 それでは、現在のダイヤが生まれた要因を説明しよう。
 竹鼻線の中には、3つの列車交換駅=西笠松駅・南宿駅・羽島市役所前駅=がある。2つ以上の列車が入らないことで安全を保つ区間、いわゆる『閉塞』はこのため4つ生まれる。
 その4閉塞のうち、もっとも運行に時間が掛かるのは南宿駅・羽島市役所前駅間であり、約7分半。往復することを考え、2倍すると約15分。
 ここで出た15分という数字が『竹鼻線の最大限』というわけだ。
 15分ヘッドのダイヤを行っているため、これら4閉塞には基本的に常に列車が入線している状態となっていて、これ以上増発することはできないことになる。
 こういった経緯で作成されたのが竹鼻線の「ネットダイヤ」だ。
 列車交換駅での停車時間も少なく、これ以上増発できない様子がよくわかる。
 ちなみに、この見た目が網のようになっているので「ネットダイヤ」という名前が付けられている。
 ところで。
 このような「ネットダイヤ」となったために、面白い法則が生まれている。「すれ違いの法則」だ。
 緑線は竹鼻線内を機織のようにひたすら運行する編成の運用、橙線は平日夕方でいう岐阜への直通運行する編成の運用を示している。
 西笠松駅・羽島市役所前駅ですれ違う列車は、1つが竹鼻線内機織、もう片方が岐阜直通運用という異なる系統となっている。
 一方、南宿駅ですれ違う列車は、両方竹鼻線内機織もしくは岐阜直通運用という同じ系統だ。
 しかしこの「ネットダイヤ」は基本の話。
平日の朝は崩れ、意味の分からないものになっていく…

 というわけで仮に「増発して欲しい!」という声が出たとしても現状の設備では無理ですし、そもそも現在の輸送力だけで十分対応できますね(苦笑)
 次回の「Deep Point」では、平日朝のネットダイヤが崩れたダイヤを紹介します。

内容更新:
ページ公開:2013年2月13日

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